東方書店
1867年、台湾南端の沖合でアメリカ船ローバー号が座礁し、上陸した船長以下13名が原住民族によって殺害された。本書はこの「ローバー号事件」の顚末を、台湾原住民族「生番」、アメリカ人やイギリス人などの「異人」、清朝の役人、中国からの移民である「福佬人」「客家」、福佬人と原住民族の混血「土生仔」など、さまざまな視点から、また、移民の歴史、台湾の風土なども盛り込みつつ描いたものである。
2021年8月から台湾で放映されたドラマ「斯卡羅 SEQALU: Formosa 1867」の原作。
東方書店
グローバルな環境で製作され、グローバルにヒットした映画『グリーンディスティニー』は「偽中国語映画」か? 真正品と奇妙な共依存関係にある偽ブランド品は悪なのか? 「国民服」があらわにする植民地の記憶と偽りの伝統とは? 「真の台湾人」は存在するのか? 絶対的な「真」と、非難・排除すべき「偽」という二項対立の外にある「偽(フェイク)」の可能性を様々なレトリックを駆使して考察。凝り固まった常識を揺るがす思考のダンスには複雑な「今」を読み解くヒントが詰まっている。沼崎一郎氏による解説も必読である。