筑摩選書
どのような時代に、どのような人が、どのような社会状況のなかで書いた本なのか。どのジャンルの本であっても、その時代を生きている人によって書かれたものである限りは、時代背景や社会状況の影響を受けないわけにはいかない。そういった意味で、本書は台湾で書かれた本を読むときにあらかじめおさえておきたいほとんど最低限といって差し支えのない情報が、歴史的な視点と、そこで暮らしている人の視点を交えながら、台湾でも活躍する日本人作家である著者の実感をともなった言葉で語られている。
オランダ、清朝、日本、そして中華民国と外からやってきた植民者によって統治された時代、世代間でことなる国語とアイデンティティ、そして学生運動から民主化へ。本書を読み台湾を知ることで、より解像度高く、台湾という特異な歴史を持つ国に生きる一人一人の物語が浮かび上がってくる。
耳納連山の麓、うきは市吉井町にある本屋。衣食住といった生活周りの本からアートブックまで、「暮らしの本屋」をテーマに、いつもの日常に彩りを加えるような本をセレクトしています。
店内には、読書の時間に最適なコーヒーや焼菓子を店内楽しめる小さな喫茶スペースも。
ひとことに暮らしと言っても、その形は、人や住む環境によって様々です。
耳納連山と筑後川に挟まれた豊かな土地が広がる環境と、そこに住む人たちの暮らし中にある本屋とは、どういう場所だろう?
どこにでもあるようで、ここにしかない、様々な形の暮らしを考えてみる場所です。